外壁の王様のサイディングの極意を学ぼう

外壁は主にモルタルなどの塗装、サイディング、タイルがありますが、そのなかでももっとも高い人気を誇るのがサイディングで、新築住宅の外壁材の約80%はサイディングといわれています。サイディングはどのような種類があり、どんな工法があるのでしょうか。サイディングの極意を学んでいきます。

サイディングのどこが優れているの?

そもそもサイディングとは板状の外装材を指し、モルタルが現場で壁に塗るのに対して、サイディングはメーカーの工場でつくられたものを張っていくため工事も容易で、品質も安定しているのが特徴です。さらに、豊富な色のほか、木目調、石積調、レンガ調、タイル調などデザインも豊富にあるので、家の雰囲気を演出するのも簡単にできます。ちなみに、人気色はホワイト系、ベージュ系、グレー系です。

また、サイディングもモルタルなどの塗装のように10年くらいで表面の塗装を塗り替える必要がありますが、サイディング本体の耐用年数は25~30年ほどで、耐久性も優れています。価格もタイルのように高くなくこなれています。
このような工事の手軽さ、品質の高さ、デザイン性、価格などが高く評価され、サイディングは今、“外壁の王様”の地位を確立しているのです。

大きく4種類あるサイディング

サイディングは大きく4つの種類に分けることができます。
1つが「窯業系」です。セメントをベースにした素材で、もっとも人気のあるタイプです。セメントなので防火性に優れており、デザインも豊富なのでおしゃれな外観にすることができ、価格も比較的安価です。一方で熱がたまりやすいこと、さらに、素材そのものには防水機能がないため、表面を塗装して防水性をもたせていますが、経年変化によって塗装がはがれるため、塗り直す必要があります。

2つ目が「金属系」です。窯業系の次に人気のタイプで、「スチール」「アルミ」「ステンレス」があります。表面は金属ですが、その裏には断熱材が入っているため高い断熱性能があります。窯業系はセメントがベースなので重量があり建物に負荷がかかりますが、金属系は窯業系の3分の1ほどしか重量がなく、地震の際もヒビが入ったり剥落する心配もありません。一方で金属なので塩に弱く、傷つきやすいという面があります。

3つ目は「木質系」です。文字通り木材でできたものですが、表面は加工してあり防火性と耐久性をもたせてあります。最大のメリットは木ならではの自然な風合いで、「木の家」を感じることができます。木材なので断熱性もあり、窯業系のように表面温度が高くなることもありません。一方で、定期的なメンテナンスが欠かせず、窯業系、金属系と比べると価格も割高になってしまいます。
4つ目が「樹脂系」。日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカやカナダでは人気の外壁材で、外壁材の約半分を樹脂系が占めています。このサイディングは塩化ビニル樹脂が使われており、耐錆性、酸性雨、塩害にも強く、ひび割れや地震による剥落の心配もありません。まだ、樹脂系サイディングを扱っているメーカーはそれほど多くありませんが、今後増えていくのではないかと予想されています。

リフォームの場合、「張り替え」か「重ね張り」かの選択がある

新築の場合、工法の選択肢はありませんが、リフォームの場合は「張り替え」か「重ね張り」の2つから工法を選ぶことができます。
張り替えは文字通り、既存のモルタルやサイディングをはがして新しいサイディングを張っていくことです。はがす手間と時間がかかり、廃材も出てしまうため価格が高くなります。
一方、重ね張りは、すでにあるモルタルやサイディングの上に重ねて張っていく工法で、手間もかからないので安価にできます。一般に、建物に負荷がかからないように、軽量の金属系のサイディングが使われます。

メンテナンスも頻度も考えてサイディング選びを

外壁工事は、サイディング本体の価格と工事費を合わせて家1棟分で170~300万円ほどです。リフォームの場合の張り替えと重ね張りの2つの工法を比較すると、重ね張りのほうが約20~30%安く済みます。
外壁は基本的に定期的なメンテナンスが欠かせないため、「安かろう悪かろう」だと逆にメンテナンス費用がかかってしまい、長期的に見ると割高になる可能性もあります。塗装などのメンテナンスがどれくらいの頻度で発生するのか、施工会社などに事前にしっかりと確認しておきましょう。