見直されている「団地リノベ」。その工事費と注意点をチェック

今、団地をリノベーションして暮らす、「団地リノベ」が注目されています。20~30代の子育て世代における団地ニーズが高まっているようです。
一体、団地にはどのような魅力があるのでしょう? リノベーションをする際に費用はいくらかかるのでしょう? 気になる点を探っていきたいと思います。

団地の良い点、見直されているわけ

団地とは、もともと一団の土地を指す言葉。一般的に団地といえば日本住宅公団(現・UR都市再生機構)による公団住宅、または都道府県や市町村による公営住宅で、鉄筋コンクリートの集合住宅群を指します。
以前は、団地は建物も設備も古いといったことから敬遠される傾向にあったのですが、ここ数年、団地の住環境の価値が見直されてきました。

では具体的に、どのような魅力が団地にはあるのでしょうか。

1.敷地が広く、通風、日当たりがよい

広い敷地に建てられているため、採光と通風が得られ快適。専用の広場や公園があることも多く、緑が豊かな好ロケーション。

2.人と人との交流が生まれやすい

広場や公園があることから、近所付き合いや住民同士の行事などで、世代を超えた交流が生まれやすい。

3.周辺施設が充実

団地周辺には、保育園、病院などの施設が充実しており、暮らしやすい環境。大型の団地の場合は、敷地内に小学校、幼稚園、郵便局、銀行、コンビニなどが併設されていることも。

この他にも、低階層で構造がしっかりしている、物件価格だけでなく、管理費、修繕積立金等、毎月の負担が安い、などが挙げられます。
ロケーションやコミュニティなどを求める方には、理想に近い環境かもしれません。自分らしい住まいへとリノベーションすることで、満足度もきっとアップすることでしょう。

壁式構造や音の問題など、
団地リノベの注意点はコレ!

団地をリノベーションするにあたって、団地ならではの注意点がいくつかあるのでみていきましょう。

1.壁式構造であるため、間取り変更が難しい

壁式構造とは5階建て以下の小規模建物に多くみられる構造で、多くの団地はこの壁式構造になっています。柱ではなく、間仕切り壁がコンクリートの耐力壁となっている場合が多いため、壁の撤去は不可能です。よって、大きな間取り変更はできないと考えてよいでしょう。

2. 在来浴室からユニットバスへの変更はほぼ不可

古い団地は、ほぼタイル貼りの在来工法の浴室になっています。壁が撤去できないこと、排水管が接続できないことからユニットバスの設置は難しいと考えてよいでしょう。

3.直天井、直床になっている

天井コンクリートに直接壁紙が貼ってあったり、床コンクリートの上に直に畳が敷いてあったりする直天井、直床のケースが多くあります。このような場合、天井高を上げることは不可能になります。天井・床が直であることで、躯体のコンクリートを通して直接音が響くなどの問題もあります。

団地リノベの工事費、いくらかかる?

上記の問題点を改善すべく、各場所を修繕しますがそのポイントと価格をチェックしましょう。

1. キッチン

既存のキッチンを撤去し、同じ場所に普及品のキッチンを入れる場合、70万円程度で行うことができますが、キッチンは設備・仕様によって価格に幅があります。70〜120万円ほどかかるとみてよいでしょう。

2.浴室

先述したように、在来工法の浴室ではユニットバスの設置はほぼ不可能ですので、同じ在来工法で施工することになります。また、古い物件では、再度防水処理を施した方が間違いありません。50〜100万円ほどかかるとみてよいでしょう。

3.トイレ

既存の便器をウォシュレットタイプのものに替え、内装を張り替えたとすると、20〜40万円ほどかかるとみてよいでしょう。

4.防音工事

古い団地は、床・天井が直であることが多いため、騒音による近所トラブルを避けるためにも、防音工事を施すことをおすすめします。遮音床マットなどを用いた防音工事の費用は、6畳の部屋で30~60万円程度、壁の工事は6畳の部屋で20~50万円程度かかるとみてよいでしょう。

設備や仕様によって大きく変わってくるので一概にはいえませんが、居室を含めて、2LDKの間取り全体のリノベーションを行うとすると、最低でも約250〜300万円をみておきたいものです。

「団地リノベ」が気になるというあなた。団地の魅力と注意点、その両方からじっくり検討してください。
素人には判断がつきにくい部分もあるので、迷ったらぜひプロにご相談を。